コインチェックは本当に「カス中のカス」なのか?
こんにちは、スカイ(@nskydiving)です🙂
2018年3月期第3四半期 SBIホールディングス(株)決算説明会
1:19:00~
システムに最もお金をかけないで、お客さんを集めることだけにお金を使ってる。 こういう輩は、もうカス中のカスですね。
SBI ホールディングスの北尾吉孝会長が、ネム不正流出事件でシステムの問題が発覚したコインチェックに対して、「カス中のカス」と表現して批判しました。
この件に関して、いろいろと思うところがあったので書き残しておこうと思います。
コインチェックのシステムに問題はあったのか?
「不正流出が起こったのに、問題はあったに決まってるだろう」と思われるかもしれませんが、「システムに問題があったのか?」と「システムの問題が不正流出の原因なのか?」は話が別です。
事件は捜査中であり、「どのように流出したのか?」「犯人は誰なのか?」など事件の詳細はほとんど分かっていません。
実はシステムの問題が不正流出の原因でなかったという可能性も残されています。
コインチェックはシステムにお金をかけていなかったのか?
SBI の北尾会長は「システムに最もお金をかけないで」と決めつけたような発言をされていますが、これも明らかになっていません。
コインチェックはシステムの問題に関して、
和田氏:基本的には、技術的な難しさと、それを行うことのできる人材が不足していることが原因となります。
と説明しています。
誰も「お金をかけていなかったから」とは言っていません。
仮想通貨のオフライン保管に「技術的な難しさ」はあるのか?
和田氏:基本的には、技術的な難しさと、それを行うことのできる人材が不足していることが原因となります。
コインチェックの「技術的な難しさ」という説明に対して、「仮想通貨のオフライン保管なんて初歩的なことじゃないの?」と疑問に思った人も結構いたんじゃないでしょうか。
実際にやってみたエンジニアの方がいらっしゃいました。
仮想通貨の基本的な知識はあるが、ネムで実装するのは初めてという状態で、4 時間程度でプロトタイプが完成したそうです。(実際に運用するまでにはもう少し時間はかかると思いますが)
というわけで、難しくないというかむしろ簡単だったようです・・・
コインチェックは人材不足なのか?
和田氏:基本的には、技術的な難しさと、それを行うことのできる人材が不足していることが原因となります。
技術的な問題ではなかったと仮定すると、人材不足が原因だったのでしょうか?
いくら世の中的にエンジニア不足と言えども、あれだけテレビCMを打つだけの資金があれば、優秀なエンジニアを採用することもできたと思います。
苦しい言い訳のように聞こえますが、どうなんでしょうか・・・
コインチェックの経営陣を見て思ったんですが、技術面に明るい経歴のある人がほとんどいないように思います。
おそらくバリバリのエンジニアは代表取締役社長の和田晃一良氏だけではないでしょうか。
IT 企業では、CTO(最高技術責任者)を置いているところもありますが、コインチェックの場合、和田氏が CTO を兼任しています。
やはり社長以外にも技術的な知見を持つ人を、経営陣に迎えるべきだったのではないでしょうか。
そういう意味では、本当に人材不足だったのかもしれません。
さいごに
盗まれたネムはコインチェックが補償するということが発表されていますので、実際の損失はコインチェックが被ることになります。
今回の事件に関して、確かにコインチェックにも落ち度はあったと思いますが、被害者に対してこれだけ批判の声が上がることに対して、ちょっと違和感を覚えます。
コインチェックが日本の仮想通貨普及にどれだけ貢献してきたかを考えると、なんとかこの局面を乗り越えて復活してもらいたいものです。