【仮想通貨解説】NEM(ネム)〜コインチェック不正流出事件の影響は?〜
こんにちは、スカイ(@nskydiving)です🙂
今回は仮想通貨「NEM(ネム)」 を解説します。
ネムは「New Economy Movement(新しい経済運動)」の頭文字をとって「NEM」と名付けられました。
正確には、「ネム」は仮想通貨の名称ではなく、プロジェクトの名称です。
ネムの通貨単位は「ゼム(XEM)」になります。
「ネム」と「ゼム」って発音が似ていますが、間違わないように気をつけましょう😥
ネムの開発は、シンガポールの企業「NEM.io財団」を中心としたコミュニティによって進められています。
基本情報
名称 | NEM(ネム) |
公式サイト | http://nem.io |
時価総額ランキング | 14位 |
シンボル | XEM |
時価総額 | 3,041億円 |
流通枚数 | 90億枚 |
最大発行枚数 | N/A |
合意形成 | PoI |
ハッシュアルゴリズム | N/A |
https://www.coin-list.co/coin/2441
特徴
マイニング(採掘)ではなく、ハーベスティング(収穫)
仮想通貨の取引では、その取引が正当であることを承認してもらうために、第三者に手数料を払って承認してもらいます。
ビットコインをはじめとする多くの仮想通貨では、この承認の仕組みに「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」という方式を採用していますが、ネムでは「プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)」という方式を採用しています。
「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」では、承認作業のことを「マイニング(採掘)」と呼び、「プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)」では「ハーベスティング(収穫)」と呼んでいます。
ハーベスティングでは、ネムを 10,000 XEM 以上の所有している人の中から、取引数、取引量、取引相手などを考慮して、抽選で承認者が選ばれます。
承認者が承認すると、取引が成立し、手数料が報酬としてもらえます。
「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」には、いくつか問題点があります。
- 承認作業には高性能な専用コンピュータが必要なため、一部の人が有利になり、公平でない。
- 膨大な電力を消費する。
- 取引数が増えると、取引成立に時間が掛かり、手数料も高くなる。
「プルーフ・オブ・インポータンス(PoI)」では、これらの問題を解決できるため、「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」よりも有利だと考えられています。
プライベート・ブロックチェーン「mijin(ミジン)」
「mijin(ミジン)」は、仮想通貨取引所「Zaif」を運営するテックビューロ社が提供している「NEMプロトコル」を採用したプライベート・ブロックチェーン製品です。
金融機関から、電子マネー、認証システム、登記システム、ロジスティクスのトラッキングまで、幅広く利用できる汎用型のブロックチェーンとして開発が進められています。
詳しくは公式サイトをご覧ください。
公証サービス「Apostille(アポスティーユ)」
「Apostille(アポスティーユ)」は、ネムの新しいウォレット「Nano wallet」に新機能として実装された、所有権が移転可能な証明書をブロックチェーン上で発行できる公証サービスです。
詳しくはホワイトペーパーをご覧ください。
将来性
Catapult(カタパルト)により処理速度が大幅向上
2018 年に大幅アップデート「Catapult(カタパルト)」が予定されています。
これにより、ネムの処理速度が大幅に向上します。
名称 | 処理件数(毎秒) |
---|---|
ビットコイン | 14 件 |
イーサリアム | 15 件 |
ネム(カタパルトなし) | 120 件 |
リップル | 1,500 件 |
VISA | 4,000 〜 6,000 件 |
ネム(カタパルトあり) | 4,000 件 |
詳しくはホワイトペーパーをご覧ください。
コインチェック不正流出事件の影響
2018 年 1 月 26 日に仮想通貨取引所「コインチェック」で、5 億 2 千万ネム(約 580 億円)が不正流出する事件が起きました。
ネムそのものに問題があったわけではありませんが、「ネム=ハッキング」のイメージが付いてしまったことは否めません😔
仮想通貨は機能性だけでなく、ブランディングも重要ですからね。